離乳前後から育てたフクロモモンガは飼い主にたいへんよくなつくため、近年ではペットとしての人気を集めている。 しかし、本来フクロモモンガは警戒心と縄張り意識の強い動物であり、見知らぬ人間の接近に対しては苛烈な威嚇をすることがある。 そうした人馴れしていないフクロモモンガであっても、忍耐強く世話をすれば一定の信頼を預けるようにはなる場合もあるが、個体差は大きい。 活発な動物であるため、本種が活動する空間としては最低76cm×76cm×76cmのケージが薦められる。 オスメスの番いで飼育した場合、最短三ヶ月周期で1~2頭生むので、出産のコントロールのための複数のケージが必要となる。 健康状態のよいまま保護された本種を繁殖させることは難しくはない。 ケージには枝や蔦を入れることで、フクロモモンガの本来の生育環境に近づけることができる。 餌は人工飼料や果物類を中心に、新鮮な野菜と少量の動物性タンパクを日替わりで与える。 フクロモモンガの食性は雑食であるが、栄養のバランスを保つことが難しい。 たとえばフクロモモンガが好んで食べる昆虫類は総じてリン分が多すぎる傾向にあり、与えすぎるとカルシウム欠乏に陥り、骨粗鬆症などを発症する場合がある。また、ビタミン不足からくる脚気なども患いやすい。 海外ではメジャーな飼育動物であり、必要な栄養価を十分に研究して配合されたペレットが存在し、給餌の中心に据えることで栄養の偏りを補うことができるが、非常に偏食しやすい動物でもあるためペレット類に興味を示さない場合も多く、そうした際には栄養バランスを保つために欠乏しがちなビタミンやカルシウム等の栄養素を餌に添加する必要もでてくる。 特定の植物はフクロモモンガにとって有害であるので、与えないよう注意する。 有害な植物 スイセン、チューリップ、アジサイ、アサガオ、スズラン、ニラ、ネギ、タマネギ、ジャガイモの芽、アボカドなど。
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フクロモモンガ飼育に関する補足
フクロモモンガの身体的特徴や飼育の際の留意点は概ね「ウィキ」に掲載されている通りです。健康面に関しては偏食による「肥満」や「カルシウム不足」などに注意すればそれほど難易度の高いペットではありません。直射日光に晒してはいけませんが、適度に紫外線の影響を与えることを目的とし、毎日のケージ内掃除の際に「コンテナ」など別のケージに入れて日中の明るい場所へ移動してもらう(時間にして毎日1〜2時間程度)などの工夫をすることをお勧めします。
離乳直後のベビーから育てる方が懐きやすいのですが、一日複数回ミルクを与えるなどの世話が必要です。通信販売で個体を入手することも可能ですが、離乳直後のベビーを宅急便で送ってしまうショップや業者は多くはないと思いますから少し大きくなって「輸送に耐える」と判断された少し大きくなった成体が通信販売されています。
フクロモモンガの適温:
フクロモモンガは四季がある日本の気候にも対応出来ます。基本的には18〜28℃くらいに保ちながら少しずつ適温幅を広げて温度変化によるストレスを受けにくくしてあげると良いと思います。但しベビー期のフクロモモンガは体力的にも弱く、温度幅は最小限として25〜29℃辺りで基本温度より少し高めを保つ方が安心です。
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